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うどんこ病とは|酢が効くって本当?嘘?どっちなのか解説

 

「葉に白い点々ができている…。」「放置していたら、茎や花にまで移動している…。」家庭菜園や無農薬栽培をしていると経験がある方も多いのではないでしょうか。実は、その白い点々はうどんこ病である可能性が高いです。そこで今回はうどんこ病とは何か、どんな対策があるのかなどお伝えしていきます。

うどんこ病とは

うどんこ病とは、700種類を超える植物に発生する病気で、植物の表面に白い点々で覆われる病気です。まるでうどん粉をまぶしたように白くなります。

葉表面に現れ、ひどいと茎や果実にも起こります。うどんこ病を発生させる菌は糸状菌(カビ)ですが、植物の種類によってカビの種類が異なります。

 

うどんこ病には酢スプレーが効果的か

うどんこ病にならないために農薬を撒くケースがありますが、有機農法や家庭菜園の場合は他の方法で予防したり、対策したりできるに越したことはないでしょう。そこで対策として挙げられるのが、お酢を噴霧する方法です。

かぼちゃのうどんこ病に対して、お酢、さらに症状がひどくなってきたらお酢+尿素で撃退するといった農家さんもいらっしゃいます。かぼちゃと同じうどんこ病原菌は、Podosphaera xanthiiできゅうりやメロン、スイカなどにも発生するため、同じ方法で対策が練れる可能性が考えられます。

 

お酢以外のうどんこ病対策

お酢の他には物理的に罹患部を取り除く、温湯を撒く、紫外光(UV-B)、重曹を水で薄めて噴霧するといったうどんこ病対策もあります。またガンマ線照射によってガーベラのうどんこ病に耐性ができる可能性があるとの研究報告もありましたので、下記でご紹介します。

農薬の一つであるベンジルアデニンとガーベラから抽出した植物ホルモンであるインドール酢酸を添加した培地で育てて、3〜5cmほど芽がでた時にガンマ線照射を行った結果、4つの抗酸化酵素が対称群よりも有意に増加。

さらに生後6ヶ月後、うどんこ病に対する耐性を計測すると、対称群よりも耐性があった。よって、ガンマ線照射によって植物が元から持っているDNAが変化したと考えられます。

参考:Induction of powdery mildew resistance in gerbera ( Gerbera jamesonii) through gamma irradiation

 

前述の通り、うどんこ病は植物によって病原菌が異なるため、その病原菌にあった対策が必要です。

 

酢を使って効果的にうどんこ病対策を!

お酢を使ってうどんこ病対策をするのは、うどんこ病の病原菌や病気の程度によっては効果的だと考えます。美味しい野菜や果物を安全・安心に食べられるように、酢スプレーで対処していきたいですね。

 

【参考】
・奈良県|病害防除対策|https://www.pref.nara.jp/secure/42654/8-1_chemical_control.pdf
・うどんこ病菌による病害の発生生態と除去|http://www.jppn.ne.jp/jpp/s_mokuji/20190112.pdf
・農文協|農家が教える酢とことん活用読本