減塩対策としても用いられるお酢。本当に塩分は含まれていないのでしょうか。お酢の塩分量を種類別に比較し、減塩するメリットと減塩を効率的に行うための選び方をご紹介します。
お酢には塩分がないのか
答えは「種類とメーカーによる」です。もっと厳密な話をすると文部科学省管轄の食品成分表においては以下の表の通り、ほとんどのお酢の塩分は0gです。一方、実際のお酢メーカーの栄養表示成分を見ると、塩分はいくらか含まれており、お酢の種類とメーカーによって異なります。
種類の違い
まず種類ですが、食品成分表に掲載されている7つを比較してみましょう。すし酢が100g中6.5gと多く、次にバルサミコ酢で100g中0.1gです。すし酢が高い理由は7種類の中で唯一、調味されている酢だからと考えられます。
穀物酢 | 米酢 | ぶどう酢 | りんご酢 | 黒酢 | バルサミコ酢 | すし酢/ちらし・稲荷用 | |
塩分 | 0g | 0g | 0g | 0g | 0g | 0.1g | 6.5g |
※日本食品標準成分表2020年版(八訂)より
※全て100gあたり
メーカーの違い
次に実際に商品に記載された栄養成分表示を確認し、メーカーによる塩分量の違いを見ていきましょう。下記写真は手元にあった3社の栄養成分表示です。大量製造、伝統製法に関わらず、商品によって塩分量が異なることがわかります。



A社 | B社 | C社 | |
塩分 | 0.9g | 0.1g | 0.002g |
塩分が多いお酢もあるので注意する
前述のように、商品やお酢の種類によっては塩分がある場合もあります。「塩分が気になる」「減塩しないといけない」「中食や外食が多くて気になる」といった方は、購入前に必ず商品に記載されている栄養成分表示を確認しましょう。
減塩で期待できること
とはいっても、他の調味料と比較するとお酢の塩分は低い方です。そのため減塩対策としてお酢を使った料理を勧められることも多いでしょう。そこでこちらでは、減塩するメリットを2つご紹介します。
血圧を上げずに済む
食塩のとりすぎは高血圧の主な原因とされています。日本国において20歳以上の国民の約1/2は高血圧だともいわれています。食塩の目標量は基準値と性別によって異なるため下記にまとめました。
男性 | 女性 | |
日本人の食事摂取基準2020年版 | 7.5g未満 | 6.5g未満 |
第二次健康日本21 | 8g未満 | |
日本高血圧学会 | 6g未満(高血圧患者の方) |
漬物や麺類の汁を飲む、味噌汁を1日2杯以上食べる、加工品をよく食べる、中食・外食が多い、食塩の多い調味料をよく使うなどの習慣がある方は特に、お酢をうまく活用して頻度を減らしたり、減塩したりしましょう。
むくみ知らずの身体を目指せる
食塩を多くとると体内にナトリウムが多くなり、むくみや口の渇きにつながるとされています。特にダイエットをできない方はむくみが原因である場合もあったり、過度なダイエットによりむくみやすくなったりするので注意しましょう。またむくみやすいとされている産後や生理前にも気を付けたいところです。
塩分量が比較的少ないお酢で健康キレイになりましょう!
お酢には塩分がない訳ではありませんが、他の調味料と比較すると低いです。お酢を上手に生活に組み込めると、むくみや高血圧のお悩みもあっという間に解決できるでしょう。健康と美容のため、お酢選びとお酢活用をしてみませんか。
【参考】
・厚生労働省|e-ヘルスネット|栄養・食生活と高血圧|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-002.html
・厚生労働省|e-ヘルスネット|高血圧|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/metabolic/m-05-003.html
・厚生労働省|e-ヘルスネット|ナトリウム|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-024.html